19世紀後半の朝鮮。名家の長男として生まれ17歳で科挙に首席合格したチェ・チョンジュンは、ある時、イ・ボンリョンという少女と運命的に出会う。巫女の娘として生まれ神の力を持つ彼女は、時の王、哲宗の隠し子でもあった。だが、惹かれ合う2人に嫉妬したチョンジュンの親友チェ・インギュの陰謀により、ボンリョンは自分の能力を絶大な権力を握るキム一族に知られ、過酷な運命を辿ることに。彼女と引き裂かれ父まで殺されたチョンジュンは復讐心に燃え、山奥で易学を学びつつ隠とん生活を送る。やがて歳月が流れ観相師に生まれ変わった彼は、興宣大院君やキム一族など野心溢れる王族たちの戦いにキングメーカーとして頭角を現していくが…。
第1話 運命の出会い
国王哲宗の娘で霊能力者のイ・ボンリョンは、名士の息子で秀才のチェ・チョンジュンと恋に落ちる。だが2人の仲を嫉妬する彼の友人チェ・インギュのたくらみにより彼女の母が捕らえられ、ボンリョンは母を助けるために能力を使ってしまう。その力に目をつけた朝廷の有力一族の息子キム・ビョンウンは彼女を監禁し、一族のために利用する。5年後、役人となったチョンジュンは献上品を載せた船で怪人物を追う途中、ボンリョンと再会する。
第2話 服従の刻印
ある日チェ・ギョン宅に山水道人と名乗る男が現れ、チョンジュンが大出世と挫折を味わうだろうと予言する。また、チョンジュンとボンリョンは王命により結婚式を挙げることになるが、その婚姻はキム一族の財宝を奪い返すためのキム・ジャグンの策略だった。罠に気づいたボンリョンはチョンジュンに事態の解決を求めるものの、婚礼の儀の最中に財宝を積んだ船が爆破され、ギョンは謀反の首謀者とみなされ、囚われの身に…。
第3話 虎の目を持つ男
都にやってきたチョンジュンは調子のいい男ヨン・パルヨンと知り合い、あるきっかけで占いの仕事を始めることになる。その後、賭場で博打に興じる興宣君を見たチョンジュンは、虎の相があると彼に告げる。一方ボンリョンは次期国王の人材を探すことになり、ミン・ジャヨンという少女にその素質があることを見抜く。ある日チョンジュンは占いの腕を買われて朝廷の要人から遊郭へ呼ばれるが、そこで偶然ボンリョンと再会する。
第4話 世継ぎ争いの幕開け
哲宗は次期国王にふさわしい人物を探せと指示を出し、チョンジュンは王宮に呼ばれ、国王となる人材について占うよう命じられる。またチョンジュンは学士ソンジンを占うが、彼が妹を遊郭で働かせて自分は遊び呆けていることを知る。今後20年間は科挙に及第できないとチョンジュンに告げられ、やけを起こして妹を殺そうとするソンジン。そこへ駆けつけたボンリョンはソンジンに首を絞められるが、彼女を救ったのはチョンジュンだった。
第5話 世に求められし者
子供たちを預かる施設がジャグンによって撤去されそうになる。助けを求めてきたジャヨンの話を聞いたチョンジュンは、王族に手紙を出して撤去中止を訴える。興宣君は王に取り次ぐ見返りに、占いの腕試しの場へ出るようチョンジュンに言う。腕試しで一番となったチョンジュンに王から約束の書状が下されるが、施設は結局取り壊されることに。現場に駆けつけて止めに入るチョンジュンだが、背後からインギュに襲われてしまい…。
第6話 切り開かれた運命
インギュに捕まったチョンジュンは、謀反に加担したとの自白書を書くよう強要され、激しい拷問を受ける。だがボンリョンの手配によってチョンジュンは月食の夜の闇に紛れ、からくも逃げ出す。一方、次期国王に自分たちの都合のいい人物を立てるため、国王候補のイ・ハジョンを陥れようとするジャグン。だがキム家へ突如現れたチョンジュンは、興宣君の次男でまだ幼いイ・ジェファンこそが王の素質を持っていると公言する。
第7話 非情の凶弾
次期国王はジェファンであるとチョンジュンが公言したことで、興宣君は苦しい立場に陥る。面目を潰され、チョンジュンを殺そうとするハジョン。しかし逆にチョンジュンに言いくるめられ、用心棒のヨン・チソンを使いインギュから謀反に関する自白書を奪うことに成功。一方、保身を図る興宣君はチョンジュンを山に呼び出して暗殺しようとするが、そこへ予知夢を見て駆け付けたボンリョンが2人の間に立ちふさがるのだった。
第8話 痛恨の別れ
銃撃を受けて倒れたチョンジュンは山中で救助される。一方ボンリョンを救ったのは母親のバンダルだった。治療を受けさせるためにボンリョンを城門まで連れていくバンダル。だがビョンウンの私兵の襲撃を受け、混乱の中でバンダルは失踪する。一方チョンジュンはキム一族の1人であるキム・ビョンハクと親交を持つ。そんな中、興宣君は国王に罪を問いただされるが、そこへチョンジュンが現れて驚くべき証言をするのだった。
第9話 形勢逆転の機会
興宣君はチョンジュンの機転で九死に一生を得る。次期国王の座を狙うハジョンは出仕し、キム一族を打ち倒す機会をうかがう。そんな時、興宣君とハジョンはキム一族の悪事を示す証拠を入手し、チョンジュンの警告を無視してビョンウンを告発する。一方、インギュの所から逃げたマンソクはチョンジュンと再会を果たす。ボンリョンが父親を救おうとしていたと聞いたチョンジュンは、ボンリョンへの誤解を解き心からわびるのだった。
第10話 極秘命令
次期当主のビョンウンが捕らわれたにもかかわらずキム一族が平然としている中、賄賂事件の裏を探るチョンジュン。その結果、ビョンウンが興宣君を欺くよう県監に指示したことを突き止める。だがビョンウンは、ハジョンに賄賂の罪をなすりつけられたうえハジョンたちが謀反を図ったと主張し、その言葉を信じた哲宗はハジョンを流刑に処す。興宣君はチョンジュンの釈明により処罰を免れるが、ハジョンは流刑先で悲劇的な最期を遂げる。
第11話 謎の刺客
ハジョンの用心棒チソンは主君の恨みを晴らすため、ビョンウンとチョンジュンの命を狙っていた。一方、ボンリョンは捜し続けていた少女ジャヨンと再会する。興宣君は王族たちの同意を取り付けて息子のジェファンを次期国王に推薦しようとするも、大妃は哲宗の異母兄の子をハジョンの代わりに王にすると興宣君に突然告げる。そのそばには、以前ボンリョンの首を絞めて殺しかけたソンジンが今や易者となって控えていたが…。
第12話 伏兵 現る
大妃はソンジンが連れてきたヨンウン君に亡きハジョンの面影を見つけて、大いに歓迎する。それを見ていたチョンジュンと興宣君は違和感を覚えて、ソンジンとヨンウン君の素性を調べ始める。ヨンウン君を次期国王だと予言したソンジンと、ジェファンを次期国王だと予言したチョンジュン。哲宗は易者2人の能力を試すため国運を問う。すると、ソンジンは太平の世が訪れると答えるが、チョンジュンは疫病がはやると予言して…。
第13話 救いの地へ
ビョンウンは疫病患者を城門から追い出そうとし、チョンジュンたちは彼らを救うために奔走するも、3日のうちに患者たちを別の場所に移せと命じられる。そしてパルヨンが運よく賭けで勝ち広い土地を手に入れ、患者たちは居場所を移す。一方ヨンウン君が奴婢の身分であることを知ったビョンウンは役立たずのソンジンを殺害し、代わりにチョンジュンの懐柔をたくらむ。そんな中、興宣君はヨンウン君を始末するためすでに動いていた。
第14話 暴かれた正体
興宣君がキム一族の内部亀裂に着目する一方、自由を求めるボンリョンはジャグンの屋敷を出ることを決意。ヨンウン君の出自が怪しいとにらんだ彼女は、彼が王族ではなく奴婢であることを暴き、その事実を口外しない条件で屋敷から出ることを許される。だが追ってきたインギュともみ合いになり、銃でケガをさせてチョンジュンと逃げる。疫病患者の収容所に居を構えたボンリョンは、チョンジュンと愛情を深め合うのだった。
第15話 新たな確執
チョンジュンはジャグンに政治の表舞台から退くよう勧める。程なくして哲宗が崩御し、大妃はジェファンを国王とすると宣言。興宣大院君となったイ・ハウンは朝廷での発言を許される。一方フランス人神父ベルヌーがチョンジュンのもとを訪れ、病人の収容施設にかくまってもらう代わりに西洋の知識を伝授する。だが施設が閉鎖されないのを怪しむ大院君は現地を訪れ、チョンジュンが徐々に自分とは違う道を歩み始めていることに気付く。
第16話 嵐の前兆
結婚して幸せな日々を送るチョンジュンとボンリョン。だが大院君は、流浪民の逗留地となった三田渡場を軍に襲わせて彼らを虐殺する。大院君宅からの帰りに殺されかけたチョンジュンはかろうじて逃げ、ボンリョンの忠告に従い豪商イ・ドギュンのもとへ駆け込む。だがドギュンはボンリョンを待つチョンジュンを気絶させ、船でともに外国へ逃亡。そして3年後、とある外国船から降り立った宣教師たちの中に、チョンジュンの姿があった。
第17話 王妃選び
大妃は高宗の王妃選びを急がせるが、大院君は気に入る相手が見つからず苦慮する。一方、3年ぶりに朝鮮に戻ってきたチョンジュンは大院君の監視下に置かれているボンリョンを捜し当てる。しかしボンリョンは薬のせいでチョンジュンのことを覚えていない。チョンジュンは朝鮮を立て直すため、大院君の妻の親族であるジャヨンを高宗の妃にしようと画策。チョンジュンの思惑どおりジャヨンは王妃に選ばれ、盛大な婚礼が執り行われる。
第18話 よみがえった記憶
大院君は自己主張の激しいジャヨンを次第に疎ましく思うようになっていた。一方、ボンリョンは徐々に過去のことを思い出し、母親のバンダルと幼い息子を取り戻そうとする。だがバンダルはインギュに追われる途中で死に、幼子を奪われてしまう。国中で大院君に対する不満が高まる中、チョンジュンは大妃や朝廷の有力者を味方につけ、ついにこれまでの罪を許され、世を騒がせている怪盗の捕縛を担当する責任者に任命される。
第19話 逆転の謀略
高宗は1人で決断を下したことで父親の怒りを買い、許しを請う。それを見たジャヨンは、チョンジュンをそばに置くよう高宗に勧める。一方、チョンジュンは息子を取り戻し、インギュはビョンウン殺害の罪に問われることに。ドギュンは大院君に貿易を妨害されるが大妃に助けられ、協力の申し出を受け入れる。そして、ついに大院君失脚決議のための会議が開かれるが、すでに高宗と話をつけていた大院君は逆に重臣たちを捕縛する。
第20話 戦火の島
王宮内で大院君に叱られ恥をかいたジャヨンは恨みを募らせる。チョンジュンは処刑前のインギュを助けて江華の戦地へ連れていき、ともに戦略を立ててフランス軍を撃退。だが帰還を祝う宴会で今の政策を批判したチョンジュンは大院君の怒りを買い、さらに2人が手を組むことを恐れたドギュンの策略によりチョンジュンは天主教の扇動者と誤解されてしまう。大院君に忠誠を誓わせられたチョンジュンは、ついに国の運命を変える決心をする。
第21話(最終話) 民衆の世を夢見て
祭りの夜、チョンジュンは宴会場で琴に隠した爆薬によって大院君を殺そうとする。だが子供たちが巻き込まれそうになったため琴を投げ捨て、計画は失敗。逮捕され刑場に連れていかれたチョンジュンだが、武装したパルヨンたちが救出。仲間たちを国外へ逃がしたチョンジュンは、捕まったボンリョンを助けに行き、大院君の屋敷で深手を負う。その後ボンリョンは息子と2人でロシアの地に定着する。そんな中、馬に乗った男が突然村を訪れて…。