あらすじ
幼い頃に母親に捨てられ父親を亡くしたソン・イエンは叔父一家に育てられ、今は消防救援署の隊長としてチームを率いている。そんな彼の前に、ある火災現場で高校時代の元恋人シュー・チンが10年ぶりに現れる。実業家の養父母の下で厳しく育てられた彼女は、イエンとの恋を反対されて留学し、救命医となって故郷に戻っていた。10年間ずっと彼との関係をやり直したいと願っていたチンは、イエンを食事に誘うも冷たく断られてしまう。一方、イエンも突然の再会に戸惑い、様々な思いと葛藤から素直になれないでいた。その後も、災害現場や病院で顔を合わせるようになり、少しずつ距離が縮まっていくが…?
第1話 戸惑いの再会
初夏のある日、十里台(シーリータイ)消防救援署は、火事の通報もなく平和に過ごしていた。隊長のソン・イエンを中心に、隊員たちが集まって餃子を包んでいると、横転した車の救助要請の通報が入り、担当の隊員は餃子を食べることなく出動する。医師のシュー・チンは、難度の高い手術を終え、疲れきっていた。するとそこへ任務の最中にぶつけて、歯を痛めたイエンが隊員に連れられてやってくる。イエンとチンは互いの顔を見ると息を呑んだ。
第2話 淡い思い出
数年ぶりに再会したイエンとチン。指導員で親友のスオ・ジュンはイエンに、今も彼女に対して未練があるのかと問うが、イエンは否定する。またある日、イエンは支部長に呼び出され、五芳(ウーファン)街で起きた火災の消火活動の際、イエンの態度が悪かったと他の消防署や一般市民、さらに同僚からも苦情が寄せられたとして、報告書を提出することになる。一方、チンは同僚たちが自分のことを、親のコネで病院に就職したと噂しているのを耳にしてしまう。
第3話 なくしたもの
チンが義兄のモン・イエンチェンと実家へ帰ると、大切にしていた木彫りを女の子がやるものではないと、養母によって捨てられていた。養母はチンとイエンチェンに見合い相手の候補の写真を手渡し、結婚相手は家柄が釣り合うことが大事だと念を押す。一方、消防署ではイエンが昔チンから贈られたライターをなくし、必死で捜していた。家柄の違いによりチンと別れたイエンは、仕事に励むことでいつか堂々と再会したいと願っていた。
第4話 医者の信念
大雨の影響で事故や災害が相次ぎ、病院は混乱していた。心嚢液貯留で運ばれてきた患者を救うため、チンは同僚のヤン・スージアの反対を押し切って、独断で心嚢穿刺(せんし)を行う。一方、イエンの従妹ジャイ・ミアオは、イエンに自分のクラスメイトを紹介するため、家で食事会を開く。最初は自分を見せ物にするなと断るイエンだったが、ミアオに泣きつかれ仕方なく食卓につく。ある日、チンはイエンに借りた隊服を返すため、ジャイ家を訪ねる。
第5話 よりは戻せない
背中に傷を負ったイエンと処置をしたチンに気まずい空気が流れる中、リー・モンが診察室に入ってくる。リー・モンがイエンをかいがいしく世話する様子を見たチンは、複雑な表情を浮かべる。チンは「あの頃の自分は若すぎて、親に逆らえなかった」と釈明するが、イエンは再び傷つくことを恐れ、彼女と関わることを拒む。その後、救助した患者に感染症の持病があると判明し、その患者に接触した隊員や医療関係者の間に緊張が走る。
第6話 兄の葛藤
心筋梗塞の患者の命を救い、家族から感謝されたチン。その様子を見ていたスージアは、感謝をされるとやりがいを感じるだろうとチンに話しかけるが、チンはあくまで職責を果たしているにすぎないと答える。その日の夜、シアオ・イーシアオのバーを訪れたチンは、イーシアオの元カノであるジャン・シアオラオと会い、意気投合する。酔い潰れたチンを介抱するイエンチェンは、子供の頃を思い出しながら複雑な思いを抱いていた。
第7話 久しぶりのデート
イエンの連絡先を手に入れたチンは、消防署に出向いてイエンを呼び出し、食事の約束を取りつける。久しぶりに会う約束をし、朝から身繕いに忙しい2人。思い出の店で食事し、昔の話で盛り上がりたいチンに対し、イエンは自分の気持ちを抑えるのに必死で、つれない態度を取ってしまう。そんなイエンのもとに、ミアオから派出所にいると助けを求める電話が入る。2人は急いで派出所へ向かい状況説明を受けるが、ミアオが正直に話さず…。
第8話 最高の戦友、最高の仲間
消防署に飛び降り自殺を図る人物ありと通報が入り、スオ・ジュン、ヤン・チーたちが現場に駆けつける。そこには失業して両親とケンカし、自暴自棄になった女性が高所の手すりを越えた場所に立っていた。スオ・ジュンは自身の親との確執を語り女性を思いとどまらせるが、やじ馬の心ない言葉に傷ついた女性は意を決して飛び降りる。命綱を装着していたスオ・ジュンは後を追って飛び、危ういところで女性を救うことに成功する。
第9話 救う者と救われる者
火災現場での救助活動中、負傷してしまったスオ・ジュン。隊員として働けなくなり、消防署を去ることになる。退任式の日、イエンはスオ・ジュンと抱擁を交わし、涙で見送る。一方、病院ではスオ・ジュンに救出された女性患者が意識を回復するが、顔にやけどを負ってしまったことで再び自暴自棄になる。その頃、チンは養母から見合いを催促され、仕方なく数枚の写真の中から適当に選んだジアン・ユーとお茶をすることになる。
第10話 恋敵出現
チンは、自分がイエンを愛し続けることにより、家族がバラバラになるのではと懸念する養父の思いを知り、自分の気持ちを抑えることにする。その夜、チンはイエンとの食事の席で、復縁話をなかったことにしようと話し、イエンは驚きつつもその申し出を受け入れることに。気まずい雰囲気の中、2人のいるレストランフロアの別店舗で火災が発生。イエンは現場からシアオラオを救出するが、思いがけず彼女から一目惚れされてしまう。
第11話 板挟み
イエンチェンは酔ったチンを実家まで送り届けながら、幼い頃や高校時代のチンとの思い出に浸っていた。その頃イエンは、チンの言動を思い返し、翌朝彼女に会いに行こうとするが、ミアオに止められる。だが、イエンの苦しみを察した叔父に背中を押され、結局はチンに会いに行くことを決め、彼女のもとへと向かう。イエンからの電話を受けたチンは、前日の失態を恥じるが、イエンに会うために実家から自宅へと向かい彼と家で話す。
第12話 新しい指導員
イエンチェンが代行運転を依頼すると、そこに現れたのはイーシアオのバーでアルバイトをするイエズーだった。家に到着するとイエンチェンはイエズーに別途100元を支払い、タクシーで帰るようにと言う。消防署には新しい指導員、ジアン・ユーがやってくる。エリートで現場の経験がない彼に対し、イエンの態度はそっけない。そんな中、消防署に大量の差し入れが届く。それはイエンにアタックすると決めたシアオラオからのものだった。
第13話 悲しい過去
時は1999年。イエンの父、ソン・ジーヨンが働く国坤(グオクン)グループの建設現場では、産業の構造変化による人員削減が行われていた。ジーヨンは、解雇通告を受けた仲間のために、作業員を率いて賠償金を請求しようと動き始める。しかし、国坤グループのトップであるチンの養父母は、騒動の先導者だとしてジーヨンを解雇する。これを機に、イエンの母親は家を出て、ソン家が崩壊する。そして、ジーヨンは命を落としてしまうのだった。
第14話 勇気ある決断
新人隊員たちの初の火災現場は、住民がいないはずの廃屋だったが、イエンたちは倒れている老人と少女を発見する。病院へ搬送後、老人は亡くなり、少女は予断を許さない状況に。消火が終わった現場で疲れ切りながら後片付けをする隊員たちを、イエンは食事でねぎらう。病院では救出された少女ジューズーの治療法を巡り、チンたち医師が議論を交わしていた。他の医師たちが開腹検査を勧める中、チンは保存療法を提言する。
第15話 やるせない思い
イエンはジャイ家でミアオたちと食事をしていた。遠慮することを知らないミアオは、酔ったチンがジャイ家に来て騒いだ日の話を蒸し返し、会うのはもうやめたほうがいいとイエンに言う。消防署に戻る途中、イエンは偶然リー・モンと出会い、車で送ってもらうことに。信号待ちでふと隣に止まった車を見ると、チンの運転する車で気まずい空気が流れる。消防署に帰るとイエンは、山で遭難した大学生グループの救助に向かうことになるが…。
第16話 共同作業
ジアン・ユーは十里台の救助活動が医療機関に大きく依存していることを懸念し、隊員たちにより高い救命救急の知識と技術を身につけさせるため、燕城(イェンチョン)市第一人民病院と連携することを思い立つ。イエンは、現場に医療関係者を入れることは危険だと難色を示すが、チンら周囲の熱意により渋々応じることに。そして、消防署と病院の連携により“合同救助隊”が誕生し、医療チームのメンバーが消防署にやってくるが、そこにはチンもいた。
第17話 平凡な英雄
合同救助隊は、災害現場へ医療スタッフを迅速に派遣できるよう高所からの降下訓練を実施。2人1組の訓練で消防側の男性陣と医療側の女性陣は徐々に打ち解けていくが、イエンはチンとペアになることを拒む。訓練後、消防署内のジムでチンがランニングをしているところへイエンが現れ、2人は張り合うように走り始める。チンはイエンにペアを拒まれたことをなじるが、突然脚がつりイエンの手当てを受けているところを隊員に見られ…。
第18話 共に過ごす時間
イエンとリー・モンの仲を嫉妬するチンに、イエンはもしいつか別の女性と結婚し子供を作ったらどうするかと聞き、チンを不安にさせる。そんなある日、ジアン・ユーは新人隊員たちを連れて、倉庫火災の現場検証に立ち会う。電気回路のショートが原因かと思われていたが、リー・モンの検証によりガソリンを使った放火である可能性が高いことが分かる。するとそこに倉庫の持ち主とチンピラたちが現れ襲われるが、イエンたちが助けに来て…。
第19話 故郷からの便り
消防署の庭に住みつく猫を構うチンとジアン・ユーの仲むつまじい姿を見て、イエンは間に割って入るが、ジアン・ユーはイエンとチンのもどかしい様子をからかうように見る。ジアン・ユーは隊員たちが里帰りできず家族に会えない状況をなんとかしたいとイエンに相談すると、一緒にいたチンが名案を思いつく。それは隊員たちの家族の手料理を、宅配で消防署に届けてもらうというものだった。食卓に並んだ懐かしい料理に隊員たちは沸き立ち…。
第20話 空白を埋めたい
スーパーに日用品の買い出しに出かけたイエンは、偶然チンとイエンチェンに遭遇する。厳しい口調でチンに話しかけるイエンに、イエンチェンは医者は隊員ではないから規則は緩くていいはずだと意見する。その後、買い出しから戻ったチンの携帯に養母から電話が入り、なぜ黙って合同救助隊に参加したのかとチンを責め立てる。そして、リウ副院長にも電話をかけ、医者を消防署に常駐させるのはおかしいと苦情を言うのだった。
第21話 会えない日々に君を想う
昔、国境特殊部隊に所属していたイエン。敵勢力を掃討する作戦前夜、イエンは先輩のルー・ジエから大事な人宛てに遺書を書くよう促される。チンに手紙を書いたイエンは、激しい銃撃戦でめざましい活躍を遂げる一方、敵に撃たれ倒れてしまう。だが、チンからもらったライターに救われて一命を取り留め、ジエからの言葉に胸が高鳴っていた。合同救助隊の活動が終わり、寂しさを隠せないイエンは、チンの声を聞こうと間違い電話を装うが…。
第22話 72時間
大地震が発生し燕城は混乱に陥る。消防署と人民病院は震源地の望郷(ワンシアン)県へ救援隊を送り、イエンもチンもメンバーに加わっていた。生存率が急減すると言われる72時間以内の救助を目指し、救援隊は奮闘する。イエンは倒壊した壁の下敷きになっていた男性を体を張って救助するが、男性は外科医で手にひどいケガを負い、もうメスも握れないと絶望する。そんな彼にイエンは生きていることの尊さを語り、手術を担当するチンも彼を励ます。
第23話 英雄と天使
瓦礫の下敷きになり亡くなっていた妊婦のおなかから赤ちゃんを救出したチン。シュー主任から言われた言葉が胸に深く突き刺さり、ありがとうとイエンに感謝されてもその資格はないと答えてしまう。長時間の救助活動でイエンが体調を崩し、チンは静かにぐったりしている彼の姿を見て心配するが寝ていると分かり安堵する。そんな中、イエンが国境特殊部隊にいた頃の先輩、ジエが武装警察部隊を率いて救援にやってくる。
第24話 取り戻した想い
イエンは崩落事故に巻き込まれ、瓦礫の中からなんとか救出されたものの瀕死の状態に陥る。急患による呼び出しがかかったチンは、イエンの手術をシュー主任に任せることに。チンはイエンの無事を祈る中で、医者としての自覚が芽生え始めていくのだった。一命を取り留め、病棟で眠るイエン。その姿に安堵したチンは、過労で倒れてしまう。隣り合わせの病床で眠るイエンとチン。そこに救援物資を届けに来たイエンチェンが現れ…。
第25話 一緒にいたい
大地震の救援活動を終えた隊員と、人民病院の医療チームが望郷県を去る日が来る。現地の人々から感謝の歓声を受け、イエンもチンもにこやかに手を振る。イエンは花束をチンに投げて渡し、2人はほほ笑み合う。燕城へ戻り休暇に入ったイエンとチンは、連絡を取り合って映画を観に出かけ、スーパーで買い物をし、料理を作って一緒に食事をする。2人で過ごす時間の中で、会わずに過ごした10年間の変化を互いに確かめ合っていた。
第26話 素直な気持ちで
イエンは家で叔母の手料理を食べながら、叔母とミアオにチンと復縁したことを報告する。ミアオは驚き、イエンを非難しようとするが、母親に口を出すなと止められる。一方、消防署ではジアン・ユーとヤン・チーが、PTSDに苦しむ隊員たちの心のケアについて話し合っていた。ジアン・ユーはカウンセラーの資格を持つリー・モンに頼んでみてはどうかと提案する。同じ頃、イエンは支部長に呼び出され、昇進の話を持ちかけられていた。
第27話 取り残された者の悲しみ
イエンチェンは父から国坤グループの後継者になるよう促されるが、その気はないと断る。また、自分やチンに見合いをさせないよう釘を刺す。イエンチェンはその後、チンに会いに行くが、マンション下でイエンに遭遇する。激しく言い争うイエンとイエンチェン。イエンに痛いところを突かれたイエンチェンは、酒の力を借りて憂さを晴らそうとする。しかし悪酔いの末に記憶を失ったイエンチェンは、目覚めるとイエズーの部屋にいるのだった。
第28話 2人の家
イエンは休暇を叔父の家で過ごし、チンは久々に実家に帰る。チンとの電話を従妹のミアオに盗み聞きされ、照れてミアオとじゃれ合うイエン。その頃、チンは両親にイエンとの交際を打ち明け、激しい反対に遭っていた。真摯に思いを伝えても取り付く島もない両親に、やむなく家の鍵を返したチンは、それでも両親に会いに来ると伝える。傷心のチンからの電話を受けたイエンはすぐに駆けつけ、叔父の家に連れて帰るとチンは温かく迎えられる。
第29話 眠れない夜
消防署の寮に戻るイエンを見送り、チンは1人でジャイ家に残る。イエンから大切にされ、ジャイ家の皆も歓迎してくれたが、チンは胸の奥にわずかな寂しさを感じていた。夜、なかなか寝つけないチンにイエンから電話がかかってくる。イエンもまた、家に残してきたチンのことを想い、眠れぬ夜を過ごしていた。一方、イエズーから泊まった日に酔って花瓶を割ったと言われたイエンチェンは、そのお詫びにイエズーをコンサートに誘う。
第30話 母の企て
1人暮らしの部屋を飛び出して以来、ずっとジャイ家で過ごすチン。イエンチェンは、チンが不自由な暮らしをしていないか心配でチンのもとに駆けつける。その後、実家に帰り、チンを自由にしてやろうと母・ウェンインに訴える。しかしウェンインは聞く耳を持たない。チンとイエンの結婚に反対する姿勢を崩さないウェンインは、ある日チンを買い物に連れ出し、強引に見合いをさせようと企んでいた。しかし、その場にイエンが現れて…。
第31話 消防隊員の恋人
手術中に死亡した患者の遺族が賠償金を求めて屋上を占拠した。病院関係者を前に、要望が通らなければ飛び降りると脅す。皆が説得する中、チンは前に歩み出て「できないくせに」と挑発し、言いがかりには屈しないと言い放つ。さらに言葉を続けるチンに飛びかかろうとした遺族をイエンが抑えその場は収まったが、チンは上司から叱責を受けた。その夜、ジアン・ユーから家族に異動を迫られていると相談されたイエンは、照れながらも引き止める。
第32話 大みそかの夜
仕事優先の日々ですれ違うイエンとチンだったが、久々にゆっくりと語り合う。消防隊員という危険な仕事に従事するイエンのことが心配でたまらないチンは、不安な思いを正直にイエンにぶつける。イエンはそんなチンを抱き締めながらある決意を伝える。そして迎えた大みそか。イエンは当直だったが、チンはジャイ家で餃子作りを手伝い、年越しの準備を進めていた。消防署でも隊員たちがそろって餃子を食べ、にぎやかな大みそかを過ごしていた。
第33話 試練
新年の挨拶のため、実家に戻ったチン。付き添いのイエンは待機予定だった近くの美術館に入れず、寒空の下で待つハメに。チンは来客からイエンの現状を知らされ、いても立ってもいられなくなる。ある日、イエンはチンとの今後を見据え、支部長に十里台消防署からの異動を申し出る。一方、チンは養母の圧力により、病院の研究チームのメンバー選考から外されてしまう。久々の休日、ジャン・ダーポンはリー・ナンをデートに誘うが…。
第34話 揺れる約束
ダーポンの死を目の当たりにし、悲しみに暮れる十里台の隊員たち。イエンはダーポンの無念を晴らすため、チンと平穏に暮らす約束を守れそうにないと告げる。火災のあった俊光(ジュングアン)プラザを調べたイエンは、甚大な被害の原因は規格外の資材にあると突き止めた。俊光プラザのオーナーは国坤グループを率いるモン家だった。会社とモン家を守るため、ウェンインは病院や消防署に手を回し、真相を解明させないよう圧力をかけてイエンを妨害する。
第35話 新たな挑戦
突然、見知らぬ男から大金を渡されたイエン。それは国坤グループがイエンを陥れるために仕掛けた罠だった。その瞬間の動画が支部へ送られ、イエンは停職処分となってしまう。一方、チンは俊光プラザの火災事故で入院している患者の治療に当たっていたが、合併症の疑われる患者が治療費を払えないという理由で検査を拒み、対応に苦慮していた。停職のことをチンに言い出せないイエンが1人でお酒を飲んでいると、心配したチンがやってくる。
第36話 秘密
イエンが過去を隠していると直感したチンは、ジャイ家を出て、同僚医師のスージアの部屋に転がり込む。チンが憤る理由をいまいち理解できないイエンは、電話をしたり、差し入れを届けたりしてチンの機嫌を取ろうとする。だが、イエンは肝心な時に質問の答えをはぐらかしてしまい、チンとうまく仲直りができない。一方、イエンチェンはイーシアオの忠告を受け、本格的にイエズーを遠ざけ始める。つれないイエンチェンにイエズーは胸を痛め…。
第37話 まがいものの家
チンは、ウェンインが過去に何度もイエンの前途を潰していたと知り、両親を激しく責める。チンは悪びれもせず釈明もしないウェンインに対し、自分は“道具”だったと振り返り、養母のことをまがいものだと言い放つ。そして今後一切の関係を拒否し、家族写真をたたきつけて出て行った。そのやり取りを聞いていたイエンチェンもまた、絶望を口にして家を出て行く。チンはイエンのもとに戻り、やり直すと決めた2人はしっかりと抱き合った。
第38話 代償を払う時
イエズーのウソにより暴行容疑がかけられたイエンチェン。息子を救うため、父のモン・ホワイジンと母ウェンインは、無実を証明する映像を持っているミアオのもとを訪ねる。要求は何かと尋ねられたミアオは、イエンや自分たちが、どれだけつらい思いをしてきたかを訴え、2人にあることを求める。ミアオが証拠映像を警察に提出したことで、イエンチェンの無実は証明される。釈放されたイエンチェンが向かったのはイエズーのいる部屋だった。
第39話 雪解け
ホワイジンがジャイ家を訪れ、食事会が始まった。ホワイジンはチンとイエンの結婚を祝福し、時は和やかに過ぎる。帰り道、ホワイジンはイエンと2人になった際、過去の仕打ちを詫びようとする。しかしイエンは過去に悔いはなく、今が幸せだと言い、必ずチンを幸せにすると誓う。後日、イエンはチンを連れて、新居を探しに行く。見学した物件を気に入ったチンは、イエンに早く契約するよう急かす。そこにチンの携帯が鳴る。
第40話(最終話) 君への誓い
台風で道が冠水し、街のあらゆる所が危険な状況に陥ったため、救援要請の通報がひっきりなしに続く。イエズーは危険な場所から車を回避させるため道に立った。通りかかったトラックの男性が協力してくれるが、その後、男性は荷台から崩れた自転車の下敷きとなり、水に浸かってしまう。まもなくイエンたち十里台の消防車が到着して救助に当たり、ほぼ同時にチンも駆けつける。男性は深刻な容体で至急の搬送が必要だが、倒木が行く手を阻む。