あらすじ
密航船で謎の男が発見される。伸び放題の髪とひげ、拷問のあとをうかがわせる傷跡。男は1年前、任務遂行中に死亡したと思われた国家情報院の要員、ハン・ジヒョクだった。彼は1年間の記憶をすべて失っていた。最優秀のエージェントとして名をはせた彼の変わり果てた姿に、国家情報院内部に動揺が走る。ジヒョクは記憶を失くしたまま国家情報院に復帰することになる。そんな彼に、記憶を失くす前の自分から、国家情報院内部に裏切り者が存在するというメッセージが届く。誰も信じられない状況下、1人で動き始めるジヒョク。彼の失った記憶には、大きな謎が隠されていた…。
第 1 回
密航船で謎の男が発見される。彼は1年前に失踪し死亡扱いになっていた国家情報院の要員、ハン・ジヒョクだった。ジヒョクは、この1年間の記憶をすべて失っていた。彼の元直属の上司ハ・ドンギュンチーム長、カン・ピロ海外情報局長、海外部門の責任者ト・ジンスク次長は、ジヒョク発見の報を聞き、歓迎するどころか当惑した面持ちだ。
第 2 回
1年前、中国の瀋陽で任務を遂行中だったジヒョクは、同僚を惨殺され、彼自身は行方不明となっていた。ジヒョクはカン局長に、この件を調査させてくれと訴えるが、犯罪情報統合センターの現場支援チームに配属される。パートナーは情報分析室出身のユ・ジェイ。ある日、マンションの窓から見えるライトが気になったジヒョクは…。
第 3 回
国情院内の裏切り者を探すため、ジヒョクは自らの手で記憶を消していた。そんな中、アイドル歌手が麻薬を使用し死亡した事件から、北朝鮮産の麻薬を韓国に流通させているファヤン派の情報が入る。1年前のジヒョクの任務も、このファヤン派がらみだった。組織のナンバー2チャン・グァンチョルが韓国に入国したことを知ったハチーム長は…。
第 4 回
ト次長の指示でジヒョクが、逮捕されたグァンチョルを取り調べることになる。暴力的な尋問をするジヒョクにするジヒョクに「お前は死んだも同然だ」と叫ぶグァンチョル。その後、グァンチョルの運転手をしていた男に、何か思い出したら連絡をくれと、ジヒョクは自分の連絡先を教えて警察署を後にする。しかし、ファヤン派が大挙して警察署を襲い…。
第 5 回
ついに姿を現したファヤン派のボス、ファン・モスル。ジヒョクは監視カメラの映像から、瀋陽での情報提供者イ・チュンギルがファヤン派として韓国にいることを知る。1人で調査を続けるため、ト次長に1週間の休暇を申請するジヒョク。ト次長はジヒョクの意図を知りながら許可する。ジヒョクはジェイに、チュンギルの捜索に協力してくれと頼む。
第 6 回
ジェイの調査で、大量の麻薬がコンテナで密輸される情報をつかむジヒョク。港でコンテナを調べているところをファヤン派に捕まる。ホテルでモスルに拷問されるジヒョクは、ペク謀士と呼ばれる謎の人物が背後にいることを知る。ジヒョクが飲み込んでいたGPSを吐きだして壊すのを合図に、ジェイが慣れない拳銃を手にホテルの部屋に突入する…。
第 7 回
国情院のサーバーがハッキングされ、機密情報が盗まれる。犯人は、ジェイの元上司で自殺したチェ・イルラク課長の息子サンギュン。ジヒョクはチュンギルから聞いた話を確認しようとするが、情報はサーバーから消されていた。ジヒョクとジェイは、要員に追われるサンギュンに接触する。「1年前の約束を覚えているか」と聞かれたジヒョクは…。
第 8 回
国情院で激しく対立するジヒョクたち海外部門と国内部門。サンギュンを捜索する責任者は、ジヒョクのかつての同僚で今は国内部門のソ・スヨンチーム長。密かにサンギュンと接触しようとするジヒョクとジェイに、スヨンはいきり立つ。結局、サンギュンは逮捕されるが、国情院のサーバーにサンギュンが仕込んだウイルスが広がり…。
第 9 回
ジヒョクはサンギュンから、チュンギルが非常連絡網を使って助けを求めた人物が、スヨンだったと聞かされる。彼女の首を絞めて問い詰めるが、そのまま気を失い倒れるジヒョク。彼はスヨンに謝罪するが、一方で彼女に疑惑を持ち調査を始める。ジェイはスヨンの依頼で、脱北者出身の記者が、北朝鮮に脱北者の情報を流した事件を調査する。
第 10 回
記者のスパイ事件から、瀋陽で活躍し、今は姿を消した潜入工作員チャン・チョヌの存在が浮かび上がる。チョヌをあぶり出す計画を立てるジヒョクとジェイ。一方、チョヌはジヒョクを監視していた。ジェイの調査で、チョヌとスヨンの関係が明らかになるが、ジェイがチョヌにさらわれてしまう。チョヌはジヒョクに、この件から手を引けと警告する。
第 11 回
スヨンが何者かに銃撃され、監視カメラの映像からジヒョクが逮捕される。カン局長はジヒョクが犯人だと決めつけるが、ト次長は再調査を要請。しかし、ト次長はこの件から外されてしまう。ジヒョクは移送される途中で脱走を図り、カン局長の乗る車と衝突。カン局長に銃を渡してジヒョクはその場を立ち去る。その時、銃声が響き…。
第 12 回
スパイを疑われた記者が、チョヌに狙われていることに気付いたジヒョクは、彼女に会いに行く。カン局長は狙撃手を配置してジヒョクを狙う。しかし、ジヒョクの作戦にはまり、ためらって発砲命令を出せない。そのすきにジヒョクは記者を連れて逃げる。記者からある情報を聞き出し、ついにチョヌと直接顔を合わせたジヒョクは…。
第 13 回
スヨンが死亡し、逮捕されたジヒョク。一方、ペク謀士に捕らえられたチョヌが殺される。チョヌ殺害の真相を調査すべきだと国情院院長に訴えるト次長。そんな中、ジヒョクの無罪を示す監視カメラ映像の原本が国情院に送られてくる。釈放されたジヒョクは、ジェイを訪ねる。彼女は国情院の要員であり中国で失踪した父が生きているかもしれないと語る。
第 14 回
ジヒョクとジェイは、チョヌと国情院内の私的組織、サンム会について調べを進める。チョヌの体に描かれたダイイングメッセージから、国情院の前身である中央情報部の設立に関わったチョン・ピョンイルの名が浮かぶ。彼の入院先を訪ねるが、病院側は患者の存在を否定する。しかし、病院の地下に隠された階層があることに気付いた2人は…。
第 15 回
ピョンイルがペク謀士に銃殺される。ジェイも銃弾を受けるが、防弾ベストのお陰で無事だった。間近でペク謀士を見たジェイは、顔は違っても失踪した父の雰囲気を感じる。ピョンイルとチョヌの処刑は、サンム会への警告ではと推理するジヒョク。国情院ではト次長が退き、カン局長が昇進することに。一方でイ・イナン次長のもと海外部門の縮小化が進む。
第 16 回
国内部門への転属が決まったジヒョクとジェイ。ジヒョクはカン局長を訪ね、スヨンを見殺しにしたと非難する。彼女は過去にカン局長と恋愛関係にあった。ジヒョクとジェイは、サンム会の調査を続け、サンム会が手に入れた個人情報を基に、大統領選挙の投票行動に影響を与えていた事実をつかむ。一方、ジヒョクは1年前の記憶を徐々に思い出す。
第 17 回
ト次長が父を北朝鮮に引き渡した黒幕と知り、銃を向けるジェイ。確信があるなら撃てと言ってト次長は去っていく。そんな中、ジヒョクに記憶を失う前の自分からメールが届く。韓国に亡命を希望していた北朝鮮の高官リ・ドンチョルを殺害したのは、ジヒョクの瀋陽での任務の同僚だと知らされる。そして、1週間後にすべての秘密を教えると言い…。
第 18 回
ペク謀士との面談に赴くト次長。イ次長はペク謀士を狙って狙撃手を配置する。ジェイからの連絡を受け、ジヒョクが狙撃を阻止する。「お前は俺に似ている」という言葉を残し、逃走するペク謀士。射殺を命じたのはト次長ではないと聞き、ジヒョクは国情院内の裏切り者がイ次長だとの確信を深める。一方、イ次長とサンム会の調査は核心に近づくが…。
第 19 回
国情院の幹部たちの前で、過去のジヒョクから届いた最後のメールが公開される。ドンチョル殺害に絡んで同僚への不信感を募らせたジヒョクは、後ろから忍び込んだ男に向けられた同僚の銃を、自分を狙っていると勘違いし射殺したのだ。1年前の事件の犯人としてイ次長に逮捕されるジヒョク。カン局長はジヒョクを釈放させるためイ次長と取引する。
第 20 回
海外部門の骨抜きを図るイ次長の提案をのんだカン局長。しかし、イ次長を打倒する意思は捨てていないと、ジヒョクに協力を求める。一方、ト次長はジヒョクに、イ次長の悪事を暴くために記憶が戻るのを待っていたと話す。共通の敵であるイ次長を倒すために手を組む3人だが証拠がない。ジェイの提案でIT企業とイ次長の関係を調査するが…。
第 21 回
逮捕されたイ次長は、ジヒョクにペク謀士がドンチョルを殺し、国情院は彼に操られたと語る。その後、国情院内でイ次長がペク謀士に襲われ、ジヒョクは内通者が手引きしたとにらむ。一方、国情院に復帰したト次長は、ペク謀士を逮捕するために特別チームを結成し、ジヒョクをメンバーに誘う。ついにペク謀士のアジトを発見したジヒョクは…。
第 22 回
アジトで銃撃戦が繰り広げられ、ジヒョクに銃を向けるペク謀士。ジェイが飛び込み、「お父さん!」と叫ぶ。ジェイの銃弾を受けたペク謀士は車で逃走する。アジトで回収されたパソコンから、ト次長がターゲットになっていることが分かる。国立墓地で行われる行事で、兵役中の息子を失った彼女は遺族を代表してスピーチをする予定だったが…。
第 23 回
式典で射殺した男の死体に時限爆弾を発見し、ジヒョクはとっさに覆い被さる。しかし、爆弾は爆発しなかった。ジェイも怪しいトラックに積まれた爆弾を発見するが、電子機器を使用不能にするEMP爆弾だった。ジェイはペク謀士の狙いが、韓国最大の銀行のデータセンターからデータを消すことだと気づく。ジェイとジヒョクは銀行に駆け付ける。
第 24 回
人質を閉じ込めた部屋に爆弾を仕掛けたペク謀士は、起爆装置が欲しければ屋上に来いとジヒョクを呼び出す。大人しく銃を渡したジヒョクの脚を撃ち、計画は予定通り進んでいると語るペク謀士。その時、巨大スクリーンに人質たちと同じ部屋にいるジェイの姿が映し出される。「お前の娘だ!」と叫ぶジヒョクに、ペク謀士の表情が変わり…。
第 25 回
国際部の記者だったスヨンは、麻薬の売人イ・ゴノに姉を殺される。唯一の家族である姉を失ったスヨンは、復讐のために記者を辞め国情報院の要員となる。中国に配属されたスヨンは、暴力組織三合会に潜入しているチョヌの管理を任される。チョヌが麻薬を取引している相手がゴノだと気づいたスヨンは、1人アジトを抜け出して…。
第 26 回
三合会に麻薬を卸しているチョニン製薬と、韓国内のウォルン派が取引をするという情報が入る。海外部門責任者のト次長は、連絡の途切れたチョヌが寝返ったのではと疑う。現場の要員を道具扱いするト次長に反発するスヨン。しかし、チョヌは韓国に入国しており、ウォルン派との取引に臨んでいた。一方、チョヌとの連絡に成功したスヨンは…。
第 27 回
取引されるのは麻薬ではなく、生物兵器「メビウス」だということを知ったスヨン。そんな彼女に、先輩のベテラン要員キム・ジェファンが襲いかかる。目を覚ましたスヨンにジェファンは、30年間働いた対価としてメビウスで稼がせてもらうと言い放つ。ジェファンはロシアにメビウスを流すブローカーだった。ト次長は、それを知って泳がせていたのだ。
第 28 回
チョヌと、ウォルン派のナンバー2ワン・アオは取引の場所に向かう。そこへジェファンから、仲間にスパイがいてメビウスの情報が洩れていると連絡が入る。不安になったチョヌは、スヨンに危険だから取引を中止しようと申し入れるが、スヨンは取引の強行とメビウスの確保を主張。一味内でスパイ探しが始まり、チョヌの引き連れた部下に疑いがかかる。