第20話 主の召喚
綾清竹を地上へと帰し、ただ1人で風陣へ挑もうとする林動。だが塔の番人を失ったことで符師塔はまさに崩れようとしていた。塔が崩れないよう岩大師たちが時間を稼ぐ中、応歓歓は林動を助けるため塔へと乗り込む。その頃、頂上でようやく祖石を手につかんだ林動は、呑噬の主と対面する。その姿は数百年前に死んだとされる主の記憶の残像だった。呑噬の主は林動に言葉を授ける。一方の応歓歓は岩に埋もれていた林動を見つけるが…。
あらすじ
太古の昔、侵入した魔物によって人間界は恐怖に脅かされるが、符祖という名の英雄が天地の力を込めた護符で魔物を封印し、人々を救った。それから時は流れ、魔物は再び人間界へ侵略を開始し、封印を解くため世に散らばった護符を探し始める。一方、無鉄砲でお調子者な青年・林動(りんどう)は、問題ばかりを起こして一族からも蔑まれていた。そんな中、不思議な巡り合わせによって偶然護符を手にした林動。それは符祖の後継者として人間界を魔界から救うための宿命だった。数奇な運命に導かれた林動は、世界の平和を守るため護符を狙う邪悪な勢力へと立ち向かっていく―!
第1話 伝説の幕開け
人間界と魔界が存在する世、人間界では伝説の英雄・符祖が魔物を封印したとされる護符と符祖の後継者の出現が待たれていた。そんな中、かつて名門を誇った林家の末裔・林動は、父親の傷を治すため大炎王朝の四大豪族・雷家が主催する賭け試合に出場、5連続勝利し大金を手に入れる。その頃、太清宮の娘・綾清竹は一門には無断で魔封じの旅に出発していた。その綾清竹と腕比べで敗北した道宗宗主の娘・応歓歓も対抗心から下山を決意する。
第2話 青陽村の怪事
炎虎との約束を守るため林動は森妖を捕まえるが、そこへ綾清竹が現れ、香袋を落として姿を消す。翌日、青檀を嫁にすると雷厲が手下を連れ乗り込んでくる。青檀は凝血朱果を渡せば嫁ぐとやむなく応じるが、この婚姻は林琅天が裏で画策していた。林琅天は雷家の鉄木山荘に魔物がいると踏み、綾清竹に協力を申し出る。その頃、応歓歓も青陽村に到着し鉄木山荘の噂を耳にしていた。そして林動も青檀を救い出すため山荘に侵入する。
第3話 炎虎との絆
炎虎の助けを借りて青檀を救い出した林動たちは、雷家の執事に魔物が取り憑いたことを伝えるために家長の雷鐘のもとを訪れる。そこで林琅天は、両家の婚姻は魔物をおびき出すための作戦だったことを明かし婚姻の取り消しを求め、元門と太清宮ともめ事を起こしたくない雷鐘はその申し出に応じる。無事に家に戻った林動と青檀だったが、父の傷を治す薬である凝血朱果を手に入れるため、真夜中に執事の墓を掘り起こすのだった。
第4話 護符の出現
林琅天と綾清竹、応歓歓との遭遇を避けるために入った洞窟の中で青檀が寒毒の発作を起こす。それを抑えるために林動は自分の血を飲ませようとするが、滴った血のせいで突然洞窟が鳴動し、逃げ出した2人は外の沼に飛び込む。沼の底で見つけた石に触れた林動は、不思議な力の導きにより通背九響拳を身につけることに成功する。石を持ち帰り、あれこれ試していた林動だったが、そこへある老人と女性が石を譲ってほしいと訪れる。
第5話 石符に住む妖霊
老人たちを地下に閉じ込めた林動。そこに雷鐘がやってきて、弟の雷厲を返せと詰め寄る。林動は潔白を証明するため、黒豹妖晶を取りに妖獣谷へ出発する。地下を抜け出した老人に助けられた応歓歓は、林動を救いに妖獣谷へと向かう。林琅天と綾清竹、青檀も、林動を救出しようと妖獣谷へ向かう途中、魔物に取り憑かれた雷厲を捕らえることに成功する。一方、林動と応歓歓は、石符の中から飛び出した妖霊・天妖貂を捕まえる。
第6話 覚醒
黒豹の妖晶を求め妖獣谷へと向かった林動と応歓歓は、捕らえた小貂を脅して黒豹の居場所へ案内させる。黒豹のパワーに危機一髪の林動だったが、元力の種を得て地元境へ昇級、林琅天と炎虎の助けもあり妖晶を手に入れる。その頃、雷鐘は手下と林家に押しかけていたが、林動は妖晶を見せて取り引きを行い一連の騒動はいったん終結する。その夜、林家では祝いの肉と酒が振る舞われていたが、皆が寝静まると林動を狙う魔物の影が…。
第7話 復讐の誓い
林動は岩大師から符師会への勧誘を受けるが入門を拒否する。傷を負った林琅天は、師姉である穆仟仟から魔物を己の元丹に封印するよう助言を受ける。次の日、妖獣谷へ陽元石の採掘に向かっていた林動たちは、魔物に取り憑かれた雷鐘に襲われる。それは魔物をおびき出すための林琅天の画策であったが、魔物は応歓歓を人質に取り、石符との交換を要求する。父の林嘯は、皆を守り魔物を退治するため、その身を挺するのであった。
第8話 新たなる旅立ち
雷家を潰されたことで生活の糧を失った青陽村の人々は、林動たちを責め立てていた。族長の林穆は村人をなだめることを口実に、林動を捕らえ牢に入れる。自害を装い脱獄を図った林動のもとへ、林琅天と応歓歓が助けに現れる。無事に脱獄した林動は、林琅天への復讐を心に誓い、青檀とともに青陽村を離れる決心をする。一方の林琅天は、己の体内の元丹に封じ込めた魔物を掌教に渡すべく元門に戻るが、兄弟子の妨害に遭うのだった。
第9話 裏切り者の血筋
元門に戻ってきた林琅天。その体内には強い邪気が宿っていた。穆仟仟は封印した魔物・七王を手に魔族の皇帝・魔皇が身を潜める地を訪れる。穆仟仟は魔皇の配下・十王の首位である天王だった。一方、故郷を出た林動と青檀は岩大師を捜して炎城の奇物楼を訪れるが、萱素に追い返されてしまう。その岩大師は魔物に対抗するべく同じ符師の流派である陰傀宗の宗主・騰刹に協力を求めていたが、穆仟仟も水面下で騰刹に接触し…。
第10話 迷宮 奇物楼
青檀の寒毒の発作を治すための薬・陰龍涎が手に入るとの小貂の口車に乗せられ、林動は小貂とともに、結界を破り深夜の奇物楼へと侵入を試みる。だが奇物楼には迷宮のような仕掛けが至る所に施されていた。岩大師にもてあそばれつつも、運よく陰龍涎を見つけた林動と小貂。だが2人は、次第に追い詰められていく。その時、地響きとともに奇物楼の壁に大きな穴が開き、炎虎が現れる。林動たちはその穴を通って逃げ出すのであった。
第11話 小炎 誕生
炎虎の助けで無事に奇物楼を脱出した林動と小貂。だが炎虎はうっかり陰龍涎を飲み込んでしまう。激高した小貂は、炎虎を殺し、その血で薬を練ることを提案する。その時、赤い閃光が走り炎虎は人の姿へと変化する。炎虎が飲んだのは化形丹だったのだ。歓喜する林動と青檀。一方、岩大師から、護符の継承者を守る役目を担う符使の派遣を要請された太清宮では、符使の選抜が行われる。新たな符使に選ばれたのは、綾清竹だった。
第12話 継承者、現る
穆仟仟から生身の人間を符傀にする術を教わった騰儡は、そそのかされ奇物楼へ襲撃に向かう。その頃、符使に選ばれた綾清竹も岩大師のもとを訪れており、奇物楼では大乱闘が繰り広げられることに。するとそこへ現れた林動が騰儡を仕掛けに誘い込み、檻に閉じ込めることに成功。調子に乗って綾清竹の手を握り続ける林動だったが、その時、綾清竹の持つ本命霊符が林動に共鳴する。岩大師は林動を継承者として符師会の会長に任命するのだった。
第13話 符師会の新会長
岩大師から8つの護符のいわれと継承者の重責、魔物は1体ではないことを聞かされた林動は、一度は符師会の会長になることを拒む。だが青檀の寒毒の治療を始めとする3つの約束を岩大師と取りつけることで、会長に就任することを最終的に受け入れる。約束どおり青檀を診察した岩大師は、青檀の寒毒は生まれついた一種の元力のような力であり、その力は暗黒殿から来ているであろうという見立てを、林動たちに告げるのだった。
第14話 双生の符術
林の中で魔物に襲われた林動と応歓歓。そこに助けに現れた林琅天と綾清竹だったが、林琅天は魔物の攻撃で傷を負ってしまう。その頃奇物楼も、何者かに襲撃されていた。犯人の手がかりを見つけたという萱素の言葉を信じてついていった林動は、符術に操られた萱素に襲われる。岩大師の力で萱素は正気に戻るも、すでに奇物楼のすべての弟子に影響を及ぼしていた。弟子を助けるため、林動たちは郊外に建つある達人の墓に向かうが…。
第15話 幻想からの生還
達人の墓の仕掛けで棺の中に落とされた林動と綾清竹。小貂の助けもあり何とか脱出し、“涅槃心”を手に入れるも綾清竹が墓の主に取り憑かれ、林動を押し倒す騒ぎに。そこへ林琅天と応歓歓も合流するが、愛引符を仕込まれた林琅天が活人符傀となってしまい、さらには林動まで操られてしまう。穆仟仟と騰儡により化生池に捨てられた林動。その危機を察知した岩大師は、授けておいた元丹を使い林動の精神世界へ入ろうと試みる。
第16話 修練 開始
岩大師や青檀たちの助けにより九死に一生を得た林動は、間近に迫った、年に1度開催される塔闘に向け本格的な修練を開始することに。奇物楼に無事に戻ってきた林琅天は、林動の指導を自ら買って出る。2人はかつての兄弟愛を取り戻し、心を通わせたように見えたが、すべては穆仟仟が裏で糸を引いていた。林動と穆仟仟の板挟みに葛藤する林琅天。岩大師と萱素は、そんな林琅天をいぶかしみつつもひとまず静観していたが…。
第17話 涅槃心の効能
一連の出来事により元丹を傷つけて降級した綾清竹を太清宮に連れ戻すために、沈清と蘇柔が奇物楼を訪れる。綾清竹の元丹が傷ついたことを知った林動は自らを責めるが、元丹を修復させようと、古墓で手に入れた涅槃心を無理やり綾清竹に与えてしまう。元丹を練り直すことに成功し回復した綾清竹だったが、岩大師はそのことを知るや怒りを爆発させ、符師会の会長の座を降りて炎城を去れと、林動を激しく叱責するのだった。
第18話 稲妻を呼ぶ試練
林動を厳しく叱責した岩大師。綾清竹が林動をかばい自分の非を認めるが、岩大師の怒りは表向きで実は林動の純粋さを評価していた。岩大師は林動への偏見を捨て符使としての責任を果たすよう綾清竹を諭す。塔闘が目前に迫る中、符師会の混乱をもくろむ騰儡は青檀を誘拐。林動は林琅天に捜索を託し、自らは天元境に昇級するべく岩大師の課した修行に挑む。岩大師たちが塔闘へ出発する中、雷に打たれ続けた林動はついに…。
第19話 符師塔の頂上へ
林動が神動篇を唱えたことで、ついに符師塔がその姿を現す。塔の中へと飛び込んだ林動たちだったが、騰儡の卑劣な妨害工作に遭い、地上へと落下してしまう。だが頂上の風陣に阻まれた騰儡も祖石を手に入れることに失敗し、塔闘は引き分けに終わる。奇物楼の屋上でふさぎ込む林動。その時、符師塔に何者かが侵入する。塔に集結した林動たちは、番人たちが殺されているのを発見する。混乱に乗じ、林動と綾清竹は再び塔の中へ入るのだった。
第20話 主の召喚
綾清竹を地上へと帰し、ただ1人で風陣へ挑もうとする林動。だが塔の番人を失ったことで符師塔はまさに崩れようとしていた。塔が崩れないよう岩大師たちが時間を稼ぐ中、応歓歓は林動を助けるため塔へと乗り込む。その頃、頂上でようやく祖石を手につかんだ林動は、呑噬の主と対面する。その姿は数百年前に死んだとされる主の記憶の残像だった。呑噬の主は林動に言葉を授ける。一方の応歓歓は岩に埋もれていた林動を見つけるが…。
あらすじ
太古の昔、侵入した魔物によって人間界は恐怖に脅かされるが、符祖という名の英雄が天地の力を込めた護符で魔物を封印し、人々を救った。それから時は流れ、魔物は再び人間界へ侵略を開始し、封印を解くため世に散らばった護符を探し始める。一方、無鉄砲でお調子者な青年・林動(りんどう)は、問題ばかりを起こして一族からも蔑まれていた。そんな中、不思議な巡り合わせによって偶然護符を手にした林動。それは符祖の後継者として人間界を魔界から救うための宿命だった。数奇な運命に導かれた林動は、世界の平和を守るため護符を狙う邪悪な勢力へと立ち向かっていく―!