キョンヘ翁主は奴婢出身のヨンシルと仲睦まじく過ごすソヒョンを咎め、自宅に閉じ込めてしまう。世宗は、ソヒョンの再婚を急ぐべきだというキョンヘ翁主の訴えを聞いて思い悩む…。そんな中、ヨンシルは思いもかけないところから地球が太陽の周りを回っている可能性に思い当たり、仲間と共に新たな計算方法の研究を開始。一方、ヒジェは暦法作りを阻止するため、ハ・ヨンに協力することを決意して、天文観測所の場所を探し始める。
ヨンシルは仲間たちと夜空を眺めながら幸せな時間を過ごしていた。ところが、ヒジェやハクチュ一味の襲撃を受け、天文観測所と研究資料は焼き尽くされてしまう。ヒジェは地中に隠された資料にまで火をつけ、ヨンシルを絶望させる。一方、ヨンシルたちが死んだという知らせを聞いた世宗とソヒョンは憤慨し、嘆き悲しむ。ハ・ヨンは明の皇帝に天文観測所の存在を知られたことを世宗に報告し、謝罪の文書を書くよう進言するが…。
ヨンシルが生きている可能性があるとチョンから知らされたソックは、北極観測器を作った人物を捜し始める。その頃、ヨンシルは名前を幼い頃のウンボクに戻し、南陽の村で編磬や日時計を作りながら暮らしていた。パク・ヨンは編磬に適した石を求めて南陽を訪れ、ウンボクの噂を耳にして彼の家を訪問。パク・ヨンはウンボクことヨンシルの才能に感嘆し、漢陽で世宗のために働かないかと勧めるが、ヨンシルは彼の提案を辞退する。
ヨンシルを捜し出したチョンは、朝鮮に滞在中のテガンとブリョンを南陽に呼び寄せる。テガンはヨンシルの日時計によって村人たちの暮らしが豊かになった様子を見て感激する。ヨンシルは自分の技術を人々のために役立てたいと願い、危険を承知で上京を決意。編磬の製作者として世宗に謁見し、大臣たちを驚かせる。ソヒョンはヨンシルとの再会を喜ぶと同時に、彼が手の届かない存在になってしまったような寂しさを覚える。
ヨンシルは世宗の前でヒジェが作った水時計の問題点を指摘。朝鮮の正確な標準時間を定めるには、新たな原理の時計を作る必要があると進言する。
ヒジェはヨンシルがどこかで密かに水時計を作っていると考え、ハクチュに作業場を突き止めてほしいと依頼する。一方、ヨンシルは自分を尾行していたスンジに気づき、作業場に連れていく。スンジはヨンシルが考えた水時計の作動原理を知って驚嘆し、製作に協力したいと申し出る。
ヨンシルが作った自動水時計の作動原理に気づき、才能の差を思い知らされたヒジェ。その場に現れたハクチュがためらいもなく水時計を燃やそうとしたところを、ヒジェは阻止する。世宗は大臣たちを連れてヨンシルの作業場を訪れ、水時計を自撃漏(チャギョンヌ)と名付ける。その頃、朝鮮の開国功臣
グァンは南陽でヨンシルが作った日時計と村人への影響を探る。グァンは自撃漏が公共の時計となることを懸念し、策略をめぐらす…。
スンジとインジを中心に書雲観の官員たちは日食の予測に取り組むが、過去の観測記録が焼失したせいで思うように進まなかった。それでも世宗は明の暦に頼らず、書雲観の力だけで正確な日食を予測して救食の礼を行いたいと切望する。そんな中、ヒジェが観測記録の一部を返しに来たことを知ったヨンシルは、故郷で孤独に暮らすヒジェを呼び戻しに行く。救食の礼の妨害を目論むグァンは、そんなヒジェの元に刺客を送り込むのだが…。
スンジは観測記録の内容に腑に落ちないものを感じ、たった一人で日食の計算を続けていた。救食の礼の直前、スンジはついに記録が改ざんされていることに気づき、ヒジェを責めたてる。ヒジェは救食の礼を妨害しようとしている者がいるとスンジに明かし、人目を避けて急いで計算をやり直すように促す。ヨンシルは世宗にこの事実を知らせ、救食の礼はいったん延期に。ヒジェは自らグァンの元に向かい、自分を殺せと告げる…。
ヨンシルはヒジェの無事を喜び、彼が天上時計について自分と同じ考えを
持っていることを知る。意気投合した2人は民のための天上時計を共に作ろうと語り合い、ヒジェはヨンシルにこれまでの悪行を謝罪する。だがその晩、ヒジェは科学技術に反感を抱く儒者によって命を奪われてしまう。グァンは時計の製作を続ければ死ぬことになるとヨンシルを脅迫するが、ヨンシルはヒジェの遺志を継いで天上時計作りに全力で取り組んでいく。
ヨンシルが作った自動水時計、玉漏は漢陽で大きな評判を呼ぶ。ヨンシルの名声はさらに高まるが、儒教を重んじる臣下たちは危機感を募らせていた。
一方、世宗は病身を押して朝鮮固有の文字を完成させる。これに勘付いたグァンは朝廷にいる仲間に世宗を思い止まらせるよう指示。さらにヨンシルの弟子ユルを買収して陰謀を企てる。そんな中、玉漏のことが明の皇帝の耳にまで入り、ブリョンはヨンシルに危険を知らせにやってくる。
ボン率いる明の使臣団は玉漏を見て驚愕し、ヨンシルを処刑すべきだと主張する。ヨンシルを慕華館に呼びつけたボンは、死にたくなければ明の皇帝のために働けと迫るが、ヨンシルはこれを拒否。ソヒョンとブリョンはヨンシルの身を案じて明に渡るように勧めるが、朝鮮に残るというヨンシルの意志は固かった。そんな中、ヨンシルは世宗の輿(コシ)に問題があることに気づき、修理を施す。世宗は湯治に向かうために輿に乗るが…。
謀反を企てたと嘘の自白をしたヨンシルは、世宗に自分を捨ててほしいと伝える。必死にヨンシルを救う手立てを見つけようとする世宗だったが、科学技術に危機感を抱く重臣たちはヨンシルを処刑して歴史の記録からも削除するべきだと声高に主張する。世宗は苦悩の末にヨンシルを杖刑に処すが、科学技術に関する記録はすべて残せと命じた。ソヒョンやソック、チョンは、刑の執行後、生死の境をさまようヨンシルを見守り続ける…。