狩りの途中、李世民とはぐれた武媚娘の前に李魈が現れる。李魈は陛下の命令で迎えに来たと告げ、突然武媚娘に襲い掛かるが、武媚娘は間一髪のところで皇太子に助けられ一命を取り留める。武媚娘を助けたことで、皇太子が李世民から恩恵を受けることを恐れた魏王は、翌日の朝議である大臣に皇太子を弾劾させるのだった。朝議で面目を潰された皇太子は、怒りに任せて武媚娘を殺す旨の奏上書を記そうとするが、そこへ魏徴が現れ…。
魏徴は女帝武氏の予言を覆すために、武媚娘と手を組むよう李承乾に進言し、皇太子妃と武媚娘を接触させる。魏徴の意向を理解した武媚娘は、女帝武氏となり得る人物を仕立て上げるよう言づてを返す。早速、魏徴は女帝武氏らしき人物を見つけ李世民にその旨を報告する。一方、ずっと具合の悪かった彭婆は、李世民宛ての遺言を武媚娘に託して亡くなる。その遺言とは「永遠に呪う」というもので、武媚娘はそのまま伝えることをためらう。
女帝武氏の身代わりを仕立て上げた武媚娘は、東宮と手を組み後宮での地位を盤石なものにする。李承乾は、朝廷内での地位を回復したものの、称心の身を案じて不安に苛まれていた。そんなある日、李世民から称心の処分を迫られることに。一方、皇太子を排除する目論みが失敗に終わった李泰は、次の手を考えていた。李泰は武媚娘の親友の徐慧に近づき、疑心を植えつける。武媚娘に対する嫉妬に駆られた徐慧は、とうとう禁断の一歩を踏み出した。
李承乾は称心を殺そうと弓矢を向けるも放てず、何事もなく東宮に戻ってくる。そんな李承乾を魏徴は叱責し、称心を殺すよう諭す。そしてその夜、李承乾は刀を手に称心の元を訪れる。翌朝、称心が死んだとの知らせを受けた皇太子妃は、祝宴を催すことに。一方、蕭薔は韋貴妃に一切の外出を禁じられ気が滅入っていた。ある日、こっそり庭に出るとそこには韋貴妃と春盈の姿が。とっさに身を隠した蕭薔の耳に入ってきたのは韋貴妃の衝撃的な企みであった。
韋貴妃の企みを知った蕭薔は徐慧を乾祥宮に招き、助けを求める。徐慧は韋家の勢力が強いため、陛下でも韋貴妃に対抗できないと諭しながらも、お産までに子が流れれば、韋貴妃の目論みは外れ、再起を図れるかもしれないと助言、あとから堕胎に必要な薬を蕭薔に届ける。一方、皇太子妃は称心が邙山の隠れ家にかくまわれていることを何者かの文によって知らされる。衝撃を受けた皇太子妃は武媚娘に会いに行くが、そこにいたのは徐慧であった。
徐慧から称心が生きていると知らされた武媚娘は、2人で協力してこの情報を李世民から隠すことに。だが魏王と内通している徐慧は、李世民が称心の生存を知るように仕向ける。事実を知った李世民は、すぐさま邙山へ向かい称心を斬り殺した。当初は息子の裏切りに怒っていた李世民だが、称心の中にかつて自分が殺した李承訓の面影を見て罪悪感を覚える。幽閉処分となった兄の無実を信じる李治に対して武媚娘はこれ以上関わらないよう釘を刺す。
禁足処分となった李承乾が、酒を飲み酩酊している姿を目にした魏徴はあきれ果てて吐血し、倒れてしまう。その夜、李承乾は称心の遺品である衣を山中に埋めることに。李承乾を案じた皇太子妃が様子を見守っていると武媚娘が来たとの知らせが入る。皇太子妃と武媚娘が話し込んでいると李承乾が現れ、武媚娘に本心を明かすのだった。翌朝、李世民のもとに昨夜、武媚娘が東宮を訪れていたことが伝えられる。徐慧は偶然その報告を耳にし…。
蕭薔は侍女を懐柔し、李世民と会えるよう手はずを整えさせるが、それはすぐ韋貴妃に露見する。韋貴妃は後宮の妃嬪たちから妬まれた女子が、次々と残酷な方法で葬られた話をし、韋貴妃の庇護下にいることを感謝すべきだと蕭薔をたしなめる。一方、皇太子が謀反を画策していると知った武媚娘は、病身を押し参内していた魏徴に、皇太子を諫めてほしいと頼む。だが魏徴は謀反に反対せず、皇太子への伝言として、ある計略を武媚娘に話す。
凱旋した侯君集は李世民を出し抜き、皇太子・李承乾の元を訪れる。皇太子は、侯君集に謀反の企てを明かし、仲間に加わるよう誘う。一方、李世民は皇太子に肩入れする侯君集を警戒しており、警告を兼ねて彼を牢獄に送る。同じ頃、文娘は徐慧が武媚娘を陥れようとしていると知り、必死で止めようとしていた。だが、怒った徐慧から手元の燭台で殴られ殺されてしまう。文娘に好意を抱いていた瑞安は深く悲しむのだったが…。
魏徴の意識が戻ったと知らせを受けた李世民は、魏徴の元へ向かう。見舞いに訪れた李世民に魏徴は最後の力を振り絞り、皇太子の廃立の行方を尋ねる。魏徴が亡くなりいよいよ出棺の日を迎え、誰もが落ち着かぬ時を過ごしていた。皇城内を1周する棺には白絹がかけられており、武媚娘は胸をなでおろすのだった。しかし、徐慧の計略により皇太子位を廃されると思った李承乾は謀反を決意、侯君集と共に李世民がいる承慶殿に攻め入る計画を練り…。
徐慧の密告により皇太子の謀反はあえなく失敗に終わる。武媚娘も共謀したと見なされ、掖庭の獄へ連行される。そこへ駆けつけた雉奴は武媚娘を助けると言うが、武媚娘は皇太子が重罰に処されぬよう陛下に嘆願することを勧める。雉奴は早速御書房へ行き、嘆願が聞き入れられるまで、ひざまずいたまま動こうとしなかったが、結局倒れてしまう。一方、武媚娘の出自を調べさせていた楊淑妃は、武媚娘に李牧という幼なじみがいることを知る。
韋貴妃は掖庭の獄にいる武媚娘を自害に見せかけ、始末しようと企む。だが楊淑妃の尽力と李牧の武芸により、武媚娘は間一髪、命を取り留めた。楊淑妃は李牧に“李故”という新しい身分を与えて、彼が宮中で自由に活動できるよう取り計らう。昔から武媚娘に恋心を抱いていた李牧は、宮中で虐げられる武媚娘の姿を見て、自分と西域に逃げるよう誘った。だが宮中で生きる決意を固めていた武媚娘は、その誘いをにべもなく断る。