武媚娘は皇太子の謀反に関与していないとの判断が下されるが、事情を隠蔽した罰として才人の称号が剥奪され蔵書閣で古書の筆写をすることになる。一方、長孫無忌は韋源承による不正の証拠をつかみ李世民へ報告、掖庭の獄丞の自白により韋貴妃が武媚娘を殺すことを画策したことが明らかになる。長孫無忌と李世民の会話を盗み聞きしていた徐慧は蕭薔に“機は熟した”との文を送り、その文を読んだ蕭薔はある行動に出るのだった。
韋貴妃は武媚娘を殺害しようとした罪と蕭薔を流産させた罪により、掖庭の獄に入れられる。韋貴妃が拷問に耐えられず、すべてを白状しかねないと考えた李泰は、韋貴妃を納得させたうえで自害に見せかけ殺す。その李泰は自分が次の皇太子に立てられると確信していたものの、詔書がなかなか発せられないため、いら立っていた。一方、武媚娘は雉奴を皇太子の座に就かせるため、さまざまな名著や奏上文を読ませ、政について学ばせる。
大臣や呉王、魏王は、朝議の席で北伐の是非について話し合う。結論が出ない中、太極宮に姿を現したのはなんと李治だった。李治は武媚娘から教わった通り李世民に献策する。李世民や大臣たちは、李治の意外な政治力に驚き、期待を抱くのだったが、危機感を感じた呉王や魏王は太極宮から早々に退出する。一方の武媚娘は、皇太子を陥れた黒幕が徐慧であることに気づき始めていた。そんな中、李世民は武媚娘に罠を仕掛ける。
李世民の怒りを買い甘露殿を追い出された武媚娘は、清寧宮に戻り李牧に関する報告を燃やしていたが、李牧の両親が流刑地に向かう途中で焼死したと記されていることに気づく。李牧による李世民への報復を恐れた武媚娘は、李牧と共に皇宮を出る決心をするのだった。一方、徐慧は、蕭薔の錯乱は芝居だと見抜き、2人で武媚娘に対抗することを持ちかける。蕭薔も徐慧に武媚娘への恨みを口にするが、心の内では徐慧への恨みも募らせていた。
懐妊できない体となり将来に絶望した蕭薔は、武媚娘と徐慧を道連れにして自害しようと企む。蕭薔が病で寝込んでいるとだまされた武媚娘と徐慧は、蕭薔が放った火により火事に巻き込まれる。危うく命を落としかけた武媚娘だったが徐慧の助けにより九死に一生を得る。この火事について報告を受けた李世民は、その勇気を称えて徐慧を賢妃に封じる。徐慧との友情を再認識した武媚娘は、謀反の件で疑っていたことを恥じ徐慧に謝るが…。
李泰は李世民に、自分が即位すれば息子を殺して李治を皇太子に据えると誓うが、この言葉があだとなり、皇太子には選ばれなかった。この機に乗じた楊淑妃は、李泰や李治、さらには李世民も排除しようと目論む。楊淑妃の望みは、亡き夫 元吉の敵を討ち、息子の李恪が帝位に就くことだった。母の積年の思いと、過去の真実を知った李恪は、楊淑妃の計画どおり謀反を起こすことに同意する。だが準備を進める李恪の前に突然 武媚娘が現れて…。
李恪の元へやってきた武媚娘は、李恪の心に迷いがあることを見抜き、かつて魏徴に言われた言葉を伝える。それを聞いた李恪は帝位を得ることを諦めることに。一方、李恪により捕らえられた李泰は、いずれ唐は武氏により滅ぼされると言い放ち不気味に笑うのだった。宿願が果たせなかったと知った楊淑妃は毒酒を飲み自害してしまう。その頃、李世民の元には、内侍監へ向かう途中 魏王が騒動に巻き込まれて深手を負ったとの知らせが入り…。
李泰が騒動を起こしたため、雉奴が皇太子の座に就くことになる。李世民は雉奴にふさわしい結婚相手を選んで婚儀を成立させ、新たな皇太子と皇太子妃を誕生させる。雉奴は冊封の儀式が終わると、それぞれの配流地へ移動中だった李承乾と李泰の一行を追いかけ、兄たちとの別れを惜しむ。一方、掖庭の獄に入れられていた武媚娘は、雉奴の冊封に伴って下された恩赦により釈放される。だが李牧は重罪人であるため恩赦の対象ではなかった。
武媚娘と李牧は李世民の取り計らいで皇宮の外に脱出する。李世民は、若い武媚娘の幸せを願って彼女を李牧に託したのだった。李牧に望む人生を選択するよう言われた武媚娘は、迷わず北伐に出陣した李世民を追いかける。一方、後宮では権力を掌握した徐慧が辣腕を振るっていた。徐慧は厳しい罰を与えて宮女を統制すると共に、弱みを握ることで目障りな側室たちを排除する。同じ頃、北伐中の李世民は唐軍を率いて安岩城で激戦を続けていた。
敵軍の攻撃を受け劣勢に立たされた李世民の元に武媚娘と李牧が現れる。李牧は李世民と武媚娘を守るために1人で敵軍に立ち向かい命を落とす。そんな中、李世民の傷が癒えてきたある日のこと、武媚娘は軍営にいる負傷した兵たちの惨状を目の当たりにする。このまま戦を続けても死傷者は増える一方だと考えた武媚娘は、李恪と王徳の協力を得て、李世民を負傷した兵たちの元へ連れていき、李世民に北伐から撤退するよう進言するのだった。
長孫無忌は監国を務める雉奴の手腕を褒めたうえで、君主には厳しさも必要だと諭す。気弱な雉奴が将来誰かに惑わされないかと心配していたのだった。一方、長安に帰還した李世民は、毒が抜けきっていない体に長旅の疲労がたたり意識不明となる。だがすぐに目を覚まし、宮中の管理が行き届いていることに触れ、徐慧の労をねぎらう。武媚娘がいなくなり、今後は李世民を独占できると考えていた徐慧は、その夜甘露殿で武媚娘と再会し愕然とする。